賛助会員だより

シスコシステムズ株式会社

ネットワーク技術教育プログラム
「シスコ・ネットワーキングアカデミー」


 「シスコ・ネットワーキングアカデミー」は、インターネット・テクノロジーに関する技術教育を提供する教育プログラムである。
 教材は、座学用として1)Webコンテンツ、2)オンラインアセスメント・システム、3)シミュレータ、実習用として1)ラボマニュアル、2)リモートラボ環境の提供などがされており、知識と技能の両面をバランスよく学習することで、技術の理解を深めようとしている。また、教育機関に対しては、教員の初期トレーニング(CCNAレベルで22日間相当)を提供しているほか、毎年、教員向けリカレント教育が実施され、ネットワークに関する知識と技術のメンテナンスとアップデートを図れるようになっている。
 プログラムは1997年に米国で始まり、現在160カ国以上において10,000を超える学校で開講され、40万人以上の学生が受講した。日本でも9年目となり、現在約180校で毎年のべ1万人ほどの学生が学んでいる。日本で開講されているコースは、CCNA(日本語教材)、 CCNP(英語教材)、Network Security(日本語教材)の3コース。今後は、IT EssenntialというPCリテラシー教育にあたるコースの日本語展開が予定されている。また、就職に必要な技術習得という観点から教材の見直しも行われたり、1年おきの教材アップデートと、その内容を教員に伝えるブリッジコースの開催等など、進化する技術に遅れない教材作りもされている。次に導入校の一つである関西学院大学での事例を紹介する。


関西学院大学総合政策学部におけるネットワーク技術教育

関西学院大学総合政策学部メディア情報学科
助教授 窪田 誠

 関西学院大学総合政策学部では、2002年、ICTがもたらす新たな情報社会、知識基盤社会を構想するメディア情報学科(Dept. of Applied Informatics)を増設した。本学科は、テクニカルなスキル習得を重視し、ICTの工学的知識の裏付けを持ち、さらに総合政策学部の特徴を生かして幅広い政策視野と実践行動力を持った人材の育成を目的として、演習設備、実習科目が強化されており、大学基準協会の情報学系学部・学科分類のカテゴリII:文理総合系に該当する。学科開設時に、学部および学科の目的に見合うネットワーク技術教育用教材として、グローバルデファクトスタンダードで、専門的かつ実践的なシスコ・ネットワーキングアカデミー・プログラムを採用した。現在は教員1名で担当し、2年生用の2科目でCCNA1と2を、3年生用の1科目でCCNA3と4を活用している。2年生用の科目では高校教職「情報」の必修科目になっている。また近年は、国連情報技術サービス(UNITeS)ボランティア派遣学生の研修にも利用されている。ネットワークの動きを理解するのに実習は不可欠であり、本格的なネットワーク機材を用いた実習は学生達に好評である。また、eラーニング教材の練習問題も版を重ねる毎に丸暗記対策が進み、理解の助けになっている。開講以来、試行錯誤を重ねてきたが、文系出身の学生達にとっては依然として難関科目であるため、更なる授業改善に取り組みたい。

問い合わせ先
シスコシステムズ株式会社 アカデミー推進部
担当:太田順子
TEL:03-5549-6500
E-mail:edu−jp@cisco.com
(アドレスは全角文字で表示しています)


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