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ブラックボードジャパン株式会社

Global Education
ラーニングアウトカム評価の世界トレンド


■アウトカム評価トレンド

 大学での学習成果を評価する取り組みは世界的なトレンドとなっています。従来の評価指標と異なり、「学生に身についた能力」を測る指標を基準化するため、経済協力開発機構(OECD)が国際的調査の検討に入り、また2008年1月に非公式教育相会合が東京で開催されるとの報道がされました。国境を越えた留学生争奪のグローバル競争に直面していることから、「競争力強化」、「品質重視」の取り組みは世界的な広がりを見せています。
 北米では地域及び学問別の認証機関(WASC-ACCJC, MSCHE, AACSB, NCATE等)の認証に、教育の質保証(Assurance of Learning Standards)を求められており、評価システムの導入、データ収集・分析、またその取り組み成果の実証が急務となってきております。
 欧州では2010年までに「欧州高等教育圏」創設を目指すボローニャ宣言(Bologna declaration)の取り組みの一つとして教育評価指標の共通化が求められます。このボローニャ宣言は、欧州のグローバル教育市場における競争力強化のために1999年に29カ国の教育担当大臣が宣言した取り組みですが、共通の単位認定・互換制度に参加している教育機関はヨーロッパ全体の75%に達していると言われています。国境を越えた学生の移動を実現するには、認定制度の共通化が必要となり、その基準としてアウトカム評価の視点が不可欠となります。


■Blackboard Outcomes System

 Blackboardは世界に先駆けて教育のアウトカム評価活動を支援するシステム、Blackboard Outcomes Systemを2007年に英語圏を中心にリリースしました。現在までに北米を中心に20校近くの大学が導入しています。

 Blackboard Outcomes Systemは、Blackboardの授業支援システム(LMS)、ポータル、eポートフォリオ、ファイル共有のシステムと相互依存しているシステムです。評価・管理といったシステムを導入するには、いかに全学的に浸透させ、データ収集・評価活動を日常的な業務に取り入れることができるかが重要なファクターとなりますが、学生、教員が日々の教育学習補完ツールとして定着しているLMS・ポータルと連携させることで無理なく学内に浸透させることが可能となります。

 評価・改善の取り組みは、アンケート実施のみ、一部の関係者のみといった断片的な取り組みとなりがちですが、Blackboard Outcomes Systemは、「戦略プラン実行評価」「設置基準評価」「プログラム・カリキュラム評価」「科目評価」といった評価目的を大学組織に合わせて体系化・細分化し、大学の「全体最適」に向けた取り組みを支援するようデザインされています。
 評価システム導入の前提となるのが、「なにを実現するか」を定義・体系化するためのプランニングですが、これには先駆者の集積ノウハウが不可欠となります。グローバル競争が激化していく今後は、早期に実現することが重要であり、独自に試行錯誤していては機会逸失を招きかねません。先駆者の事例・ノウハウを参考にしながら自学の状況に合わせて早期に実現させることが必要です。また自学の取り組みの有効性を客観的に評価できるような、世界的な大学ユーザコミュニティの存在はますます重要性を増すと思われます。

 弊社および統括代理店においては、主要導入校とワーキンググループを発足させ、海外事例を参考としながら適切な日本化や日本の事情・基準に合わせた包括導入ガイドラインを共同で構築するプロジェクトを開始する予定です。

参考文献
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20071105ur02.htm
http://www.asahi.com/international/update/1008/TKY200710080319.html?ref=rss
ニュースウィーク日本版(2007)「学歴新時代」pp.42-64

問い合わせ先
製造元:  Blackboard Inc.
E-mail: japaninfo@blackboard.co.jp
(アドレスは全角文字で表示しています)
  www.blackboard.co.jp
販売元: 株式会社CSKシステムズ西日本
E-mail: sales−bbls.all@csk.com
(アドレスは全角文字で表示しています)
  www.csk.com/sys-nishi/


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