賛助会員だより

メルー・ネットワークス株式会社

シングルチャネル技術により
既存の独自無線LAN環境との共存・一元管理を実現
〜学習院大学への導入事例〜

■はじめに

 学習院大学は、3年ごとのシステム更改を機に目白キャンパス内に無線LAN環境を整備し、2012年5月から本格的に運用を開始した。無線LANサービスは、各研究室が独自に設置したアクセスポイントによって生じていた電波干渉を解消するとともに、スマートフォンなどの普及で学生からの要請が高まっていたWi-Fi接続に応え、無線ネットワークの一元管理を目的としている。
 これにより、従来から個人所有などの持込PC向けに展開していた有線LANサービスのWeb認証システムを共用して従来と同様の使い勝手で、キャンパス内の教室以外の場所からでも教員・学生向けポータル「G-Port」をはじめとするリソースにアクセスできる環境を提供できるようになった。

■独自無線LAN環境による電波干渉の解消

 学習院大学では、2009年のシステム更改でも無線LAN整備を検討したものの、通信の盗聴や不正アクセスのリスクがあることから、基本的に無線LANサービスは提供しないというポリシーを貫いてきた。しかしながら、教員の無線LAN利用に対するニーズは高く、結果的に各研究室が無線LANルーターを設置して研究室内に限定した無線ネットワークを構築してきた。ほとんど研究室でアクセスポイントを持ち、さらにキャリアのモバイルルーターなども利用するようになり、電波干渉があちこちで発生、その対策が計算機センターに求められていた。
 また、学生の持込PCに対する有線LANサービスを提供してきたものの、ノートPCをキャンパスに持ち込む学生は少なく、スマートフォンなどによるWi-Fi接続のニーズが高まっていた。
 そのため、計算機センターでは、既に構築された研究室の無線LAN環境を計算機センター管理のネットワークへ移行するよう促すとともに、それらの無線LAN環境と干渉することなく共存でき、かつ信頼性の高いキャンパス無線LANサービスを提供することを目的としたシステムの導入を検討した。
 そこで、採用されたのがシングルチャネルデプロイメントとバーチャルセル/バーチャルポートを特長とするメルー・ネットワークスの無線LANソリューションである。導入されたモデルは、最大200台のアクセスポイントをサポートするコントローラ「MC3200」と170台のアクセスポイント「AP1010i」。アクセスポイントから認証スイッチを介してActive Directoryと連携するRADIUSサーバーでユーザー認証している。

■学生の無線LANアクセスが急増

 「キャンパス内無線LAN環境をシングルチャネルで構成したことにより、各研究室の無線LANで干渉するチャネルを使用しないよう要請し、両ネットワークが共存できる環境を構築した。
 サービス導入後、無線によるアクセスの増加が原因かどうか正確に調査できてはいないが、RADIUSサーバーの性能が不足しているとみられる現象があり、リソースを増強したという。この状況から推察してもキャンパス内Wi-Fiサービスの利用が拡大し、教員・学生サービスが向上したと想像できる。
 今後、学習院大学では、従来は認めていなかった学外者のネットワーク利用について、ポリシーも含め検討していくという。

問い合わせ先
メルー・ネットワークス株式会社
TEL:03-5297-1221
FAX:03-5297-1222
E-mail:info.jp@merunetworks.com
(アドレスは全角文字で表示しています)
http://www.merunetworks.co.jp/

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