賛助会員だより

シスコシステムズ合同会社

入試方法にWeb会議サービスで
地域格差の解消を図る
〜東洋大学 導入事例〜

■課題

■導入製品&サービス

■ソリューション

■結果〜今後

 東洋大学は、入学志望者に対する情報提供や出願手続きなどをすべてオンライン化した「TOYO Web Style」をはじめ、全国の大学の中でも先駆的な取り組みを行っていることで知られています。
 2017年度に新設予定の情報連携学部では、オンラインのコミュニケーション手段を生かしたアクティブラーニングの手法を全面的に取り入れ、これまでの大学で一般的であった座学や大教室といった授業のスタイルを大きく変えることになるといいます。

課題

 首都圏の受験生とそのほかの地域の受験生とでは、実際に大学を訪れる機会が限られることや経済面の負担、情報の格差は大きなものがあります。そうした地域間の格差をできるだけ減らすことを目的に、東洋大学では、入学前に大学の学びを知ることができる動画コンテンツとして「Web体験授業」を制作、公開しています。そして、入試そのものもオンラインで実施できないかと考えました。

“デモを見て手軽に使えるオープンなツールだと実感したことに加えて、シスコのサポートの安心感が選定の大きなポイントになりました。”
−学校法人東洋大学 理事 入試部長 加藤建二 氏−

 学校法人東洋大学理事入試部長の加藤建二氏は、次のように話しています。
 「大学まで来られない高校生に授業内容を伝えたいと考えて『Web体験授業』の公開を2015年から始めています。動画は1本20分ほどで、カット割りなどもきちんと編集して、教員だけでなく受講している学生の表情も織り込んで魅力ある内容に仕立てています。
 大学案内など冊子の印刷と配布にかかっていた多額のコストをWeb化によって削減できたので、その予算を充てているかたちです。入学試験においても、受験生にWeb 体験授業を視聴してもらい、そこで提示された課題の解決方法を考察してプレゼンテーションをまとめてもらった後、試験当日はプレゼンテーションおよび質疑応答を行うという入試方法を新たに行います。それを地方の学生がこちらに出向かなくてもできるように、Web会議を利用するというアイデアが出ていました。これは海外からの留学生にも当てはまります。」

“新しいことに率先して挑戦しながら教育環境の底上げを牽引していきたいと思っています。”

 誰でもすぐ利用できるオープンなツールが良いと考えていくつかの候補を検討し、東洋大学はCisco WebExを採用しました。その理由を加藤氏は次のように話しています。
 「実際に利用する仕組みが良いと感じたことのほかに、シスコからサポートしていただけるという安心感が決め手になりました。接続先が国内だけとは限らないので、シスコが世界的な企業であり、Cisco WebExがグローバルに利用されている点も理由の1つです。」

ソリューション

2017年度の入試からCisco WebExを使った入試を選択可能に

 Cisco WebExは、インターネットに接続できる環境とWebブラウザがあれば端末を問わずに利用できるクラウド型のビデオ会議サービスです。安定した通信を維持するグローバルなサービス基盤を有し、高品質な映像と音声を使ったコミュニケーション、画面や資料の共有を簡単に行えます。
 通信の安全性も非常に高く、SAS-70 Type II認定などエンタープライズクラスのセキュリティを保っていることも強みの1つです。
 東洋大学では、インターネットで学外からアクセスする受験生と、教員が用いるビデオ会議専用端末をCisco Collaboration Meeting Rooms(CMR)Cloudで相互接続する構成としました。シスコの支援を受けながら事前の接続テストなどを行って、確実にコミュニケーションできる環境を整えたと加藤氏は話しています。
 「これまでにない試みでしたので、入試要項への記載方法など試行錯誤を繰り返しましたが、シスコが採用活動で学生とのやりとりに使っているということで、その案内に記されている文面などを参考にしながらまとめました。インフラだけでなく、こうした実務的な面でもサポートいただけるのはとても助かっています。
 機能面では、一度回線が切れてしまってもコールバックできる仕組みがあるので、アクセスしてくる受験生の負担を抑えることができるところを評価しました。実際にやってみなければわからないこともありますし、何か起きたときにどう対応すればよいか迷うこともありますが、シスコは自社でも活用していてノウハウが豊富なので、助言をいただけるのは頼りになりますね。」
 「オンラインで出願するときに試験会場を大学にするか、自宅など大学以外にするかを選択できます。ただ、自宅で試験が受けられるといってもまだ不安要素もあるので、直接大学へ行くほうがよいと考える人が多いでしょう。今回は実施初年度で実績がなく、どうするか判断を迷ったのではないでしょうか。こうしたことは2年目以降から動きがあるものだと思っています。」

結果〜今後

 東洋大学では、国内の学生や海外からの留学生の動向を常に見定め、どのような施策が有効かを考えながら他の大学に先駆けた取り組みを続けていくとしています。一例として、受験生向けの相談窓口にCisco WebExを活用することを計画中です。また、キャンパス間を行き来している教職員の負担削減や業務時間の有効活用といった働き方の改革を進めており、そこでもシスコソリューションを生かしていきたいとしています。

問い合わせ先
社名:シスコシステムズ合同会社
担当部署名:コーポレートビジネス事業統括 ビジネス開発本部
TEL:03-6430-0955(担当:見松)
E-mail: rmimatsu@cisco.com
(アドレスは全角文字で表示しています)
URL: http://www.cisco.com/c/ja_jp/solutions/industries/education.html
  www.cisco.com/jp/go/webex

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