賛助会員だより

NECネッツエスアイ株式会社

大学図書館システム『E-CatsLibrary』と
電子図書館サービス『LibrariE』の連携で
次世代の図書館像を創造
〜追手門学院大学での導入事例〜

追手門学院大学 茨木総持寺キャンパス

■2019年4月に新キャンパスを開設

 2018年に創立130周年を迎えた追手門学院大学は、学院創立130周年事業の一環として「茨木スマートコミュニティプロジェクト」に参画し、一大文教地域の創造を目指して茨木総持寺キャンパスを2019年4月に開設しました。新キャンパスには地域創造学部と国際教養学部を移転し、併せて、経済学部など全学部の1年次生を対象とした初年次教育の拠点化、ならびに追手門学院中・高等学校の全面移転も行っています。
 大学の新校舎は、正三角形の形状とステンレスの外壁による独創的な外観もさることながら、校舎内に足を踏み入れると、あらゆる場所に図書や雑誌が並んでいることに気付かされます。中でも特に驚かされるのは、校舎内の中央に「浮かんでいる」図書館です。

図書館メインホール

 しかし、本当に先進的な点は外見だけではありません。追手門学院大学では、図書館システムの先進的な活用によって、従来の図書館の概念にとらわれない新しい図書館の形を創造しようとしているのです。

■NECの図書館システムがさらに進化

 紙の図書は、利用されなければ場所を取るだけで価値を生み出しません。いくら蔵書数が多くても、読まれない/利用されないのではあれば意味がありません。その点において、湯浅俊彦 図書・情報メディア部長は「蔵書数だけを誇っても仕方がない」と語ります。「蔵書数以上に重要なことは、本という知的生産物をいかに利用するか。そこにすべてがかかっています」。本を一個の知的生産物として見れば、それが紙であろうと、電子書籍であろうと、本質的な違いはないのです。

学校法人追手門学院
図書・情報メディア部長 湯浅俊彦氏

 現代は、学生が一人一台のデバイスを持つ「BYOD(Bring Your Own Device)」の時代です。そこで追手門学院大学が目指したのは、学生たちが各々のPCやスマートフォンから図書館にアクセスし、今まで以上の高度な情報検索を行える新しい図書館像です。
 そして、新しい図書館の形を追求する上で、その基盤とも言えるものが図書館システムです。図書館システムは図書の検索や本の貸し借りを行うためのシステムであり、追手門学院大学ではNECの『E-CatsLibrary(イーキャッツライブラリ)』を利用しています。
 さらに今回の新キャンパス開設を契機に、2019年4月から小中高大学で、2020年6月からはこども園・幼稚園で電子図書館サービスの『LibrariE(ライブラリエ)』の利用も開始。そして2020年4月からは中高大学図書館で『E-CatsLibrary』との連携サービスを開始しました。『LibrariE』はタブレットやスマートフォンでも電子書籍の貸出・返却ができるサービスであり、既存の図書館システムとの連携は国内の大学図書館では初の事例となります。

 
『LibrariE』の書籍案内・利用イメージ

■様々な電子リソースの提供ポータルに

 追手門学院大学はどのような図書館サービスを実現しようとしているのか、湯浅氏に語ってもらいました。
 「ただ電子図書を導入するだけではなく、利用者から見て、探している本がそこにあるとわかる状態にしなければいけません。学生が調べたいテーマでキーワードを入力すると、紙の本と電子図書が両方とも出てくることが不可欠です」
 ここで重要なテーマは「検索」です。今、図書館のあり方を大きく変えうる動きとして「ディスカバリーサービス」という取組みが始まっています。ディスカバリーサービスとは、図書館が提供する様々なリソースを同一のインターフェイスで検索できるサービスのことです。追手門学院大学の大学図書館では、電子図書の本文検索ができるディスカバリーサービスのさらなる活用を目指しています。例えば大阪府茨木市の歴史を調べようという際、時代小説などの文学の中に地理的な記述が潜んでいることがありますが、既存の形態では発見が困難です。しかし、ディスカバリーサービスを利用すればこうした情報にアクセスすることも容易になります。
 さらに追手門学院大学の図書館Webサイトからは国立国会図書館の「図書館向けデジタル化資料送信サービス」など外部の所蔵資料も検索でき、国会図書館まで足を運ばなくても電子図書で閲覧できるようになっています。これは外部のデータベースがもつ所蔵情報等を『E-CatsLibrary』に取り込み、検索条件による指定や、ファセットによる絞り込みができる仕組みにより実現しています。
 「E-CatsLibraryとLibrariE、また国立国会図書館によるデジタル化資料送信サービスの200万点との連携によって、今までは出会えなかった資料も発見できるようになっていくでしょう。今後、追手門学院大学の図書館Webサイトは、様々なプラットフォームをまたぐポータルとして活用されていくはずです」と湯浅氏は今後の展望を語りました。

問い合わせ先
NECネッツエスアイ株式会社
デジタルソリューション事業本部
デジタルソリューション販売推進本部
〒103-0022
東京都中央区日本橋室町3-2-1
日本橋室町三井タワー
TEL: 03-4582-2944
MAIL: lib−info@ml.nesic.com
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