社団法人私立大学情報教育協会
平成18年度第3回機械工学教育IT活用研究委員会議事概要

T.日時:平成18年7月14日(金)午後1時から午後3時まで

U.場所:私情協事務局会議室

V.出席者:曽我部委員長、角田、青木、森沢、田辺各委員、井端事務局長、木田

W.議事進行

1. コア・カリキュラムを意識した教育目標
2. 教育現場での課題
3. 教育改善のための授業設計・開発・運営の方向性
5.IT活用に伴う課題

曽我部委員長より、報告書1〜3、5の要旨・方向性を集約した資料に基づき報告がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。その後意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

1.コア・カリキュラムを意識した教育の到達目標について


○ 委員会で作成したコア・カリキュラムの一覧表に記載された教育目標を冒頭に列挙した方が良いのではないか。

 なお、コア・カリキュラム一覧表の「設計・製図」については、青木委員に教育目標を取りまとめていただくこととした。

2.教育現場での課題


○ 教育現場での課題では学生の資質を強調されているが、その次に教員の資質、最後に大学運営の問題点を挙げる方が良い。

○ 教育に尽力される教員には大学として顕彰すること、またGPAの導入によりかえって学生が楽に取得できる科目に走ってしまうなどの問題点についても触れていただきたい。

3.教育改善のための授業設計・開発・運営の方向性について

○ ここではIT活用にこだわらず、アナログ式(体験型学習、ワークショップなど)の授業も含め、機械工学教育をより効果的にするための今後の授業指針を論じていただきたい。

○ 教員の意識の向上が最も重要である。教育を充実することを職務として意識している教員は少ない。意識向上のためにFDは不可欠である。

○ プロジェクト型方式の授業やインターンシップも「学習意欲をかきたて持続向上させるための方策」として加えた方が良い。

○ 産学連携については、モチベーションだけなく実務教育の一環としても必要である点を加えた方が良い。

○ 評価方法として、産業界による評価を導入することも含めた方が良い。
→ 産業界の評価を導入することにより、教育内容の質保証も実現できる点も加えた方がよい。(例えばWeb上に学生の作品をアップロードして、専門家にコメントいただくなど)
→学生も、自分の先生よりも他大学の教員や企業人に評価してもらった方が嬉がる。

○ 人間教育、倫理教育の重要性もどこかに含めた方が良いのではないか。
→ 人間教育、倫理教育については、到達目標のところに含めた方が良いのではないか。

○ 3の導入教育については、入学前教育のe-learningシステム活用の例があるので紹介しても構わない(角田委員)

4.ITを活用した授業モデルの紹介

(1)デジタルエンジニアリングによる新しい教育法の試行
  青木委員より、授業モデル「デジタルエンジニアリングによる新しい教育法の試行」の原稿について報告がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。その後、意見交換した結果、下記の点を加筆修正いただくこととなった。

○ 授業のねらいでは、「動機付け(1年)」、「ものづくりプロジェクト(2〜3年)」、「資格取得」の3つを項目立てして記述し、具体的な授業シナリオについては動機付けとものづくりプロジェクトについて記述いただく。

○ CATIAという名称は明示しないことにする。

○ 報告書の構成に沿って再構成いただく(1.授業のねらい、2.シナリオ、3.IT活用の詳細、4.授業効果、5.問題点)。

○ 教材の画像についても貼り付けていただく。

なお、田辺委員の授業モデルのタイトルは「多地点遠隔授業による産学連携の試み」、角田委員の授業モデルのタイトルは「オンデマンド型習熟度別授業」に変更いただくことになった。