社団法人私立大学情報教育協会
平成17年度第3回心理学教育IT活用研究委員会議事概要

機テ時:平成17年12月9日(金)午後4時から午後6時まで

供ゾ貊蝓Щ箴雍┿務局会議室

掘ソ仞兵圈木村委員長、今井副委員長、中原、田崎、金子各委員、井端事務局長、木田

検ジ‘せ項

1.18年度発刊予定の報告書について

(1) コア・カリキュラム案の検討
  18年度に発刊する報告書に向け、1.感覚と知覚、2.記憶、3.学習、4.思考と言語、5.情緒と動機、6.発達、7.知能、8.性格、9.臨床心理学、10.社会心理学、11.教育心理学、12.犯罪心理学、13.産業心理学、14.心理学統計・研究法それぞれの科目において最低限必要とされる学習項目を検討してきたが、今回は、中澤委員より7.知能、8.性格、中原委員より6.発達の案を提出いただいたが、個別的な学習項目の検討に先駆けて、上述した14科目の名称とコア科目としての妥当性を議論したところ、以下の意見があった。

リストに挙げられていない生理心理学と認知心理学もコア科目に該当するのではないか。
8.性格は人格の方は一般的な表現ではないか。
本案をもって、本委員会の想定する“コア・カリキュラム”として公開した場合、その根拠や正当性を担保することは難しい。学会等の許可を得る必要があるのではないか。

,砲弔い討蓮∪戸心理学は「1.感覚と知覚」の中に包含することができること、認知心理学については、内容的には複合的な学問領域である故に研究範囲も広いことから、コア科目に含める必要はないとの意見があった。また、ここで取捨選択された科目を第3者が見た場合に、政治的な意図を含有していると誤解されることを回避するためには、各科目間の連関図を作成し、そこに生理心理学や認知心理学の名称も加えればよい、との意見もあった。以上を踏まえ、認知心理学、生理心理学を新たにコア科目として含めることは見送ることにした。
  については、学会に諮ると却って議論が錯綜してしまうことから、報告書の中ではあくまでもITを活用した授業に焦点を当て、コア・カリキュラムについてはあくまでも授業を紹介する上で便宜的に作成したものであるとの断りを入れれば良いのではないか、との意見があった。
  なお、学習項目の考案担当者の決まっていない「2.記憶」については金子委員、「3.学習」については木村委員長と田崎委員に担当いただくこととなった。その他に担当者の決定していない「5.情緒と動機」、「9.臨床心理学」、「12.教育心理学」、「13.産業心理学」、「15.心理学史」については、コア科目として科目名のみ掲げるに留め、学習項目まで踏み込まないことにした。
△砲弔い討亙殞韻箸靴拭

(2)IT活用可能な学習項目の選別
  事務局より、18年度発刊予定の報告書についての説明がなされた。要旨は以下の通りである。
 
『報告書の発刊時期は18年11月、原稿の締め切りは9月中を予定している。構成としては、先に検討されたコア・カリキュラムの中から、2〜3科目のITを活用した授業モデルを紹介いただくことにしているが、単にITの活用方法を紹介するだけではなく、その効果も検証いただきたい。』

以上の意見を踏まえ、本委員会でのページ構成としては、以下を想定することにした。

コア・カリキュラム15科目の紹介
15科目のうち5科目程度その詳細な学習項目を論述
さらに5科目から2〜3の授業モデルを論述

 次に、具体的なITを活用した授業モデル案について意見交換したところ、以下の意見があった。

感覚と知覚では画像を多用し、記憶では実験系の教材が豊富にある。このように、教材の充実した科目を選ばない限り、原稿を書き上げることは難しいのではないか。
基礎系の科目の方が教材は充実しており、かつ需要も高い。
これから新しい教材を作成しその効果を検証することは難しい。むしろ既存の教材や現在実践されているIT活用方法にプラスアルファしたものを検討するのが現実的ではないか。

以上のの意見に基づき、委員各位より実践されているIT活用方法について意見交換したところ、木村委員長よりオンデマンド授業の実施、田崎委員より項目反応理論を応用したWeb Based Testについて説明がなされた。

木村委員長の実施されているオンデマンド授業は、講義を予めビデオ収録し、それをWeb上で配信するものである。学生に対しては穴あきの資料を配布し、講義を観ながら空欄を補充していく学習形態をとっている。毎回の授業後にアンケートを行っているが、それは授業内容を問うものではなく、あくまでもコンテンツの音声・画像の品質について情報収集することが目的である。それ故厳密な成績評価は行っていない。

田崎委員の実施されているWeb Based Testは、学生のレベルに応じた難易度の問題を自動的に出題するシステムであり、回答すると即時に正誤がフィードバックされる。学生の成績は、ログイン時のユーザーIDに基づき一括に管理することができる。このテストは「心理学概論」前期後期の授業でそれぞれ3回ずつ実施しているが、強制ではなく任意で利用させている。このテストを利用した学生と利用しない学生の差を比較した結果、利用した学生の方が期末テスト(これはWeb Based Testでなくペーパーテストである)の平均点が14点上まっていた。
  ただし、このシステムは現在特許申請中であり、報告書の掲載の可否についても、申請の結果にかかっている。

さらに、中原委員より、携帯電話を活用した錯視教材の閲覧について説明がなされた。この教材は授業中に学生が各自錯視を確認することを目的に開発しているが、まだ研究開発の途上であり、開発に成功した場合は報告書に掲載することも可能であるとのことである。

 以上。次回委員会では、未提出であるコア・カリキュラムの学習項目案を担当委員に提出いただき、その上でIT活用可能な科目・項目を抽出することにした。