社団法人私立大学情報教育協会

平成20年度第1回CCC国際関係学運営委員会 議事概要

 

機テ 時 : 平成20年9月24日(水)午後4時30分〜6時30分

供ゾ譟 ―蝓 私学会館会議室

掘ソ仞兵圈 多賀委員、林委員、大崎委員
         井端事務局長、事務局山野上

検ジ‘せ項:

1.本委員会の進め方について

(1)学士課程教育にまつわる動向の説明

 井端事務局長より、中教審における学士課程教育の推進や、内閣による教育振興基本計画等の動向等について、説明がなされた。

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 教育振興基本計画が内閣により決定され、各学部卒業段階で身につけるべき学習成果を達成するための国の施策方針が示された。それによると、ITを活用した教育力の向上、教材作成、教員の教育業績評価、国内外のコンテンツ収集、大学間の連携等があり、質の保証を行うための更なる取り組みが求められる。

学士課程教育の再構築について

 中教審により審議されている「学士課程教育」の内容について説明があった。大学教育の成果が社会の期待に応えられていない現状があり、また、教育の質保証が曖昧なままでは留学生の獲得も難しい。国際的競争に対応するには、単位認定にとどまらず、大学卒業者に最低限必要な能力を身に付けさせた上で学士の学位を与える必要があることから、知識・技能・態度・創造的思考力から成る「学士力」を提案するに至った。学士力では、専門分野別に質保証を行うことを目指し、到達目標の設定、モデル教材の作成、FDプログラムの開発促進等々を行うことが期待されている。

9餾歸な学習成果の到達度調査について

 OECD(経済協力開発機構)が高等教育機関の学習成果評価を実施する構想が打ち出され、そのための予備調査を10カ国程度で数年に亘り実施す予定であることが紹介された。テストの内容はCLA(The Collegiate Learning Assesment)で実施しているような実際的なテーマを掲げた文章題中心であり、批判的思考力、分析的思考力、問題解決を計るものとなると見られている。企業などでの経験を有する社会人が多い欧米の大学に対して、日本の大学は不利になると考えられる。このようなことも意識して学習成果を検討する必要がある。

(2)事業の進め方について

 井端事務局長より、(1)で説明された一連の動きを踏まえて、世界各国の通用性を考慮しながら、各学問分野でそれぞれ共通に身につけるべき学習成果を示しておく必要がある旨方針の提示があった。政府は日本学術会議と連携を図るとしているが、それには2,3年の時間を要すると考えられる。私情協では学問分野ごとのIT活用教員のリストを押さえており、日本学術会議より速やかに現場の声を反映した学士力を示せるのではないか。私情協では学問分野ごとに学士力を取りまとめて文部科学省に提案していきたいと考えている。

 次に、既に検討が進んでいる他分野の学士力案を紹介しながら、検討の方針を確認した。学問分野に関わらず共通的に身につけなければならない能力について、「学士課程教育の構築について」において知識、技能、態度、創造性の4つの視点からまとめられている。この4つの視点を学問分野に落とし込み詳細に規定することとするが、まず、文部科学省に提案するため、専門家でなくても主旨が理解できるよう、当面はもっと単純に数個の短文で表現することとする。文部科学省への提案は10月を予定している。その後、授業の設計や測定手段等の詳細の検討に進むこととする。

(2)国際関係学における学士力について

 国際関係学における学士力について提案の資料をもとに検討を行ったところ、次のような意見があった。

以上の意見交換を基に下記の分類で学士力を構成することとした。

この分類に沿うように検討したところ、国際関係学教育における学士力として次にように案を確定した。

国際関係学における学士力(案)

  1. 人類的視野から地球社会を認識し、国境を越えて協力し、支え合う態度が身についている。
  2. 地球社会の全体的な動きや部分的な事象について常に関心を持ち、歴史・文明的な背景を含め、正確な知識を有する。
  3. 国際政治・経済・社会・文化等に関して、多元的・複合的視野に立った現状分析能力が身についている。
  4. 地域社会から発想し、地球的な規模で問題解決を志向する態度が身についている。
  5. 基本的な国際関係の諸理論を理解し、それを現実に当てはめて考察する能力が身についている。

3.今後の進め方

 以上の案をサイバーFD研究者にメールで伺うこととし、次回委員会で再検討することとなった。なお、次回委員会は10月23日(木)午後2時より開催することとなった。