賛助会員だより

株式会社ＳＩＧＥＬ

学習・就業力支援のための学生ポートフォリオシステム
〜天理大学 導入事例 〜

　天理大学では、2011年6月より就業力育成支援事業の取り組みの一環として、キャリアポートフォリオシステムを導入しました。

天理大学キャンパス

■導入目的

　天理大学では、教育課程内外を通じて継続的に教育・評価・改善のサイクルを確立し、学生の社会的・職業的自立につながる就業力を高め、大学の教育改革にも取り組み教職員の指導力も向上させることを目指しています。
　教育・評価・改善サイクルを確立する一助として、教育課程の枠に捉われず、学生自身が学習履歴や活動履歴を記録し振り返りを行っていけるキャリアポートフォリオシステムを導入することとなりました。

■導入システム概要

　学生自身が日々の活動の中で気付いたことを蓄積していき、振り返りを行っています。それぞれの活動は、授業、日常生活、就職活動、課外活動、ボランティア、アルバイト、読書記録などの項目を分類することができ、その項目やキーワード検索により、体系的な活動の振り返りが可能です。
　現在は、上記の活動記録機能に加え、目標設定機能、グループ機能を利用しています。今後は、学生の相談も一種の活動の履歴として捉え、オンラインカウンセリング機能を活用していく予定です。

＜主な特徴＞

• 学生が記録を蓄積し、自分自身のオンラインポートフォリオを簡単に構築
• 蓄積した活動記録を項目やキーワードで検索・表示し、体系化して振り返り
• 学生自身が目標を設定し、教職員がその達成度を確認
• 学生ごとのグループを作成し、アンケートや課題レポートをシステム上で配信

システム利用の方法

　現在は人間学部の学生がシステムを利用しています。学生への操作説明の機会は特に設けていませんが、順調に活動記録の記載を行っています。今後は、機能の拡張に加え、全学展開を予定しています。

■大学からの評価

　SNSやブログに慣れている学生は、活動記録やレポート原稿の保存など便利に使っているようです。ちょっとした一言の反応でも書き込むよう教員間で連携し、レスポンスしています。活動記録から、クラブ活動の様子や、アルバイト状況もわかり、ネット外で学生と話をするきっかけにもなっています。
　様々な機能を持つシステムですが、学生の意見を聞きながら、学生と教職員双方が使いやすいところから徐々に進めています。秋学期に入る前に、現在、教員が積極的に使っているセクションから、学生の利用傾向や、学生と教員とのやりとり等を発表してもらい、進路指導や学修支援にどのように役立てられるかを検討し、全学に普及していく予定です。