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日本システム技術株式会社

学内教育ネットワークによる学生の全学連携支援体制の構築
〜共立女子大学へのUNIVERSAL PASSPORT導入事例〜

■大学紹介

 共立女子大学は、創立から127年の歴史を持ち、家政学部、文芸学部、国際学部、看護学部の4学部に大学院や短期大学を併設した東京・神田一ツ橋キャンパスで約5,400名の学生が学んでいます。

 全学連携支援を実施し、UNIVERSAL PASSPORT(以下、UNIPA)を用いた個人情報管理の厳格化、業務の標準化、学生情報管理の一元化によって、組織的な学生支援を目指されています。

■UNIPA導入の背景

 多様なニーズを持った学生の受け入れが進む昨今、学生一人ひとりの興味・関心、卒業後の進路に対応した教育が求められています。

 本学では、早くから教員に加えて教育を支援する助手を多く配置することで「きめの細かい」教育を行い、他大学との差別化を図ってきました。しかし、これからは教育者だけでなく、職員を含め、大学全体が連携して組織的に学生支援や教育改革を進めていくことが重要になります。

 この「全学連携支援」を実現するためには、業務の繋がりを意識した全体最適化を図る業務統合システムの導入が不可欠でした。

 本学では、システムを教育活動の基盤としてとらえており、事務作業の合理化や業務標準化を図るだけでなく、学生の情報を一元管理し、教員間ならびに教員・助手・事務が連携して情報共有することで組織的に学生を教育・支援できる体制を目指しています。

 神田一ツ橋と八王子の2ヵ所にあったキャンパスを平成19年度に神田一ツ橋に集約し、教員や施設・情報などの教育資源を集中させたところ、キャンパスの狭隘化という問題に直面しました。

 そのため、学生の利便性を向上させ、授業の事前・事後学習など教室外での学習を推進できるシステムを選定したいと考えていました。

■利用機能と運用について

●どのような機能を利用され、教育環境の中で役立てられていますか。

 本学では、授業資料の配信、課題の管理、ICカードによる学生出席情報登録、授業QA、学生情報の一元管理などにUNIPAを利用しています。

 Web上での履修登録や採点登録はどこの大学でも実施していると思いますが、本学で最も利用され、業務効率ならびに学生の利便性を向上させているのは掲示登録機能です。

 UNIPAで情報を掲示すると、掲示内容をメール配信できます。学生の携帯電話のメールアドレスをUNIPAへ登録しているため、掲示をメール配信することで、パソコンを立ち上げることなく、いつでもリアルタイムに情報を確認できます。

 本学のメールアドレス転送登録率は学生がほぼ100%、専任教員95%、非常勤講師64%であり、この数字は導入当初から紙の掲示板を廃止し、掲示連絡のチャネルをシステム一本に絞ってメールアドレスの登録を推奨してきた結果によるものです。

 現在では、休講連絡に限らず、授業以外の情報も、連絡はほぼ全て掲示登録機能を利用して学生に展開しています。

●教職員の利用率や反響はいかがでしょうか。

 事前に授業資料を配付することで学生は授業の予習を行い、授業後に課題配信を行うことで授業に欠席した学生でも課題に取り組むことができるなど、授業外での学習の機会を増やすことに役立っています。教員の授業資料の配付および課題管理件数は、導入時と比較して約2倍以上に増加しています。

 また、学外からのアクセス数は導入から4年間で、293,000件から540,000件に増加しており、スマートフォンの普及とも連動して、学生の学外での利用率がますます高くなっていることを示しています。授業のQ&Aについては、専任・非常勤教員数合計600名中、386名の教員が利用し、過半数を超えています。

 教育面では、教員が知識に集中し、職員がそれを技術で支援するという『教職協働』を進めるため、授業のコンテンツ作成を支援するプロジェクトを設置し、そこに職員を配置しました。

 UNIPAのシンプルで誰でも簡単に利用できるという点をメリットと考え、多くの教員が利用するよう工夫しています。今後も、『教職協働』によってより良い教育環境を目指したいと考えています。

問い合わせ先
(東日本地区)文教事業部
TEL:03-6718-2790
(西日本地区)GAKUEN事業部
TEL:06-4560-1030
E-mail:g−event@jast.co.jp
(アドレスは全角文字で表示しています)
http://www.jast-gakuen.com/

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