賛助会員だより

三菱電機株式会社

甲南大学マルチメディア・モデルキャンパスシステム導入事例

背景
　甲南大学ではＨ９年度より通信・放送機構が推進するマルチメディア・モデルキャンパス展開事業に参加し、無線LANを用いた先進的モデルキャンパスの実現に向けた実証実験に取り組んでいる。
　三菱電機は実証実験に必要なインフラを甲南大学に提供すると共に、本事業の共同研究者として甲南大学と研究を進めている。
　なお、実証実験に必要なソフトウエアは通信・放送機構により整備される。

システムの構成
　図書館や研究室など学内各所に無線LANブリッジ30基を設置すると共に、モバイル端末120台を学生に貸与し、実証実験を進めている。図に構成を示す。

システムの機能

• 遠隔レポートソフトウェア：学内どこででもレポート作成し、その場で提出することを支援する。また、提出されたレポートの管理および教員による評価蓄積も可能である。
• 遠隔検索ソフトウェア：学内サーバ及びインターネット上の学術情報サーバに蓄積されるマルチメディアデータベースの容易な検索を可能とする。
• 電子掲示板／電子フォーラムソフトウェア：遠隔でのコミュニケーションを支援する。
• コンテンツ遠隔利用ソフトウェア：動画を中心としたマルチメディアコンテンツの制作及び遠隔からの検索/閲覧を可能とする。

　なお、無線LAN集中利用時のレスポンス低下を防止するために、無線LAN区間を流れるデータに対して、ソフトウェア処理にてデータ圧縮を行い、擬似的な高速通信を実現している。

効　果
　学内どこからでもネットワークを利用してマルチメディアデータにアクセスすることが可能となった。例として、図書館で図書やインターネットで情報収集しながらレポート作成し、その場で提出することが可能である。
　また、データ圧縮処理によるレスポンス向上により、有線LANに比べて低速な無線LANでも実用的な応答時間を実現できることが確認できた。

甲南大学マルチメディア・モデルキャンパスシステム構成図