JUCE 社団法人 私立大学情報教育協会
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平成24年度 教育改革ICT戦略大会 開催報告

日  時 平成24年9月4日(火)・5日(水)・6日(木)
場  所 アルカディア市ヶ谷(東京、私学会館)
     
テーマ   「質保証を目指した教育改革」
     
開催趣旨  平成20年12月の「学士課程教育の構築に向けて」の答申後、各大学における教育課程の体系化、単位制度の実質化、教育方法の改善、成績評価の厳格化への改革努力が期待されてきたが、国民や産業界は質保証に向けた改善への取り組みについて満足していない。成長社会から成熟社会へと移行しつつある現在、社会の構造的な変化に対応した大学の人材育成の在り方が求められるようになってきており、未知の時代を切り拓く力を獲得できる質の高い教育の実現に向け、国をあげた大学改革プランの実践が課題とされてきている。  そこで本大会では、大学改革を着実に進めていくための戦略について、大学関係者で意識合わせし、具体的に取り組むための教育課程の体系化・総合化、質的転換を可能にする学修の仕組み、ICT活用を含めた教育・学習環境などについて課題を整理し、解決策を探究する。また、公募によるICTを活用した教育や支援の事例紹介、大学・企業連携によるICT導入・活用事例紹介(ポスターセッション)を通じて、各大学の取り組みや現状を把握するとともに、教育ならびに支援の改善策を模索する。
     
参加対象: 国公私立大学・短期大学の教職員、賛助会員(企業)
参加者数: 309名(147大学、15短期大学、賛助会員10社)




9月4日(火) 全体会

10:50

開会挨拶

 

 向殿 政男 会長(公益社団法人 私立大学情報教育協会)



11:00 講演:主体的な学修を実現するための課題
  基礎学力の低下、学習意欲の低下という問題を抱える中で、生涯にわたり主体的に考える力を育成していくことが求められている中で、課題解決型の教育に転換し学生が授業の前後に自主的に学びに取り組むことが必要である。中央教育審議会大学分科会大学教育部会の答申を踏まえて、教員の意識改革、学士課程教育の体系化など、総合的な視点から学修の質的転換を図るための課題を整理した。
   中央教育審議会大学分科会大学教育部会専門委員
 学校法人上智学院理事長   高祖 敏明 氏

12:30 休憩

13:30 講演:学修の基本問題を実現するための教学マネジメントの考察
   学士課程教育の質的転換を図るための基本的な課題を踏まえて、教学マネジメントとして対処すべき問題として、学士課程教育の体系化・順次性をもたせた教育プログラムの必要性、授業科目間の調整、教員相互によるシラバスの内容点検・調整、効果的な事前・事後学修のあり方などについて、事例をもとに共通認識を深めた。
   中央教育審議会大学分科会大学教育部会専門委員
学校法人早稲田大学理事   田中 愛治 氏

14:40 休憩

15:00 事例紹介:教育課程の体系化・順次性への取り組み
   教員同士の連携・協力による組織的な教育体制について理解を深めるため、学士力の明示化、科目の位置づけ、授業履修の上限、アドバイザーの導入による履修指導、ポートフォリオの活用、GPAの厳格運用など、教育課程の基盤環境を形成するための制度的な枠組みについて、実践例をもとに、その重要性を確認した。
   国際基督教大学 学務副学長 森本あんり 氏

15:40

事例紹介:予習を徹底した話し合い学習法

   教室外での学習時間を確実に高める学習の仕組みとして、事前に課題を与えて予習を義務付け、学習した内容を授業で発表することを繰り返す中で、事前学習を主体的に取り組ませる授業(LTD話し合い学習法)の実体験を紹介した。また、学生が自然に学びに入り、達成感が得られるような学習の仕組みが今後組織的に取り入れられるよう、その重要性について共通理解を深めた。
   神戸女学院大学 文学部教授 古庄 高 氏

16:20

事例紹介:LMS導入による効果的な事前・事後学修

   学習時間を確保し、効果的な学びを実施するための一つの手法として、ICTを用いた学習支援システムの中で、教員と学生の双方向による個人学習支援を学部全体の問題として取り組んだ事例を紹介した。事例を通じて、教員のICT活用に対する理解の呼びかけや、教員間で作成した共有コンテンツの開発など、教員が学部全体で連携して事前・事後学修に取り組むことの重要性や課題について共通理解を深めた。
   名古屋学院大学 経済学部教授 児島 完二 氏

会場

 

 

 

 







9月5日(水) テーマ別自由討議
 
午前、午後で各2分科会を同時に実施


 
会場
10:00 〜
12:30
【分科会A】 学習意欲を引き出す学びの仕掛け

 学習意欲を引き出すには授業に対する学びの動機付け、学びに必要な学習スキルや助言を通じた個人学習支援のたため、教室外で、学生目線で相談・助言する上級生によるアドバイザー制度の導入事例や、「振り返りシート」を用いた社会人基礎力のベンチマーキングによる取り組み事例を題材に、学習意欲の喚起を促す学びの仕掛けについて考察した。

課題提起: 西南学院大学 毛利 康俊 氏(法学部教授)
        武蔵大学    松島 桂樹 氏(経済学部教授)





10:00 〜
12:30
【分科会B】 大学における情報リテラシー教育の方向性と高校教育との接続
 学士力の汎用的技能の一部として求められている学部共通の情報活用能力の知識・技能・態度について到達目標を紹介し、組織的に教育を展開していくための課題(カリキュラムでの位置づけ、リテラシー教育と分野別教育との連携、教員の情報活用能力の研修)について、委員会でのとりまとめを中心に考察した。また、高校での情報科教育が普及・進展していくための戦略として、大学入試センター試験における教科「情報」の出題などについて、その実現に向け関係者の協力と理解を深めた。
課題提起: 公益社団法人 私立大学情報教育協会 情報教育研究委員会
 

         副委員長 斎藤 信男 氏(文教大学情報学部客員教授)

           委 員   渡辺美智子 氏(慶應義塾大学大学院健康マネージメント研究科教授)
                  大原 茂之 氏(東海大学専門職大学院組込み技術研究科長・教授)
                  玉田 和恵 氏(江戸川大学メディアコミュニケーション学部教授)
           大学入試小委員会委員
                  筧 捷彦 氏(早稲田大学理工学術院基幹理工学部教授)
 

        東京都立小石川中等教育学校 

                  天良 和男 氏(教員)





西
12:30 〜
12:45
大学・企業によるICT導入・活用事例(ポスターセッション)の概要紹介


12:45 〜
14:00
休憩
14:00 〜
16:30
【分科会C】 ICTを活用した課題解決型の能動的学修
 主体的に考える力を持たせるための能動的学修を実現するため、教員と学生による意見交流や学生同士による教え合い、学び合いなどの課題解決型の学修で思考力や表現力を引き出し、その知性を鍛える授業として、グループディスカッションによる対話型学習の導入とそれを支援するための上級学生による授業補助、eラーニングシステムによる予習・復習環境の整備などの取り組みを通じて、主体的な学修を深める工夫を考察した。
課題提起: 筑波大学  石田 東生 氏(学長補佐、教育企画室長)
         玉川大学  菊池 重雄 氏(教学部長)




14:00 〜
16:30
【分科会D】 クリッカー技術を始めとした双方向授業

 学生が授業に参加して考える授業を実現するために、授業中の理解度をリアルタイムで客観的に把握し、理解度の状況に応じて授業のシナリオを柔軟に変えることができるクリッカー技術を用いた、学部・学科など組織的取り組み、学生の関心や考え方に応じた授業展開、他の授業方法と組み合わせた新たな双方向授業などについて考察した。

課題提起: 立正大学   今井 賢 氏(副学長、経済学部教授)
       東京理科大学 村上 学 氏(基礎工学部准教授)





西

16:45 〜
18:00
情報交流会
6


 
12:30 〜
17:00


大学・企業によるICT導入・活用事例(ポスターセッション)

内容はこちら

5



9月6日(木) 大会発表 (65件)


教職員によるICTを活用した教育・支援環境の事例紹介
(各発表タイトルや発表者名は、一覧で参照下さい)


各発表タイトル、発表者名の一覧
 
会場
5階 穂高東
5階 穂高西
5階 大雪東
5階 大雪西
6階 阿蘇西
5F 廊下
10:00
A-1(中止)
B-1
C-1
D-1
E-1

大学・企業連携によるICT導入・活用事例紹介

(ポスターセッション)


内容はこちら

10:20
A-2
B-2
C-2
D-2
E-2
10:40
A-3
B-3
C-3
D-3
E-3
11:00
休憩(10分)
11:10
A-4
B-4
C-4
D-4
E-4
11:30
A-5
B-5
C-5
D-5
E-5
11:50
大学・企業連携によるICT導入・活用事例紹介の概要(20分)
12:10
休憩(80分)
13:30
A-6
B-6
C-6
D-6
E-6
13:50
A-7
B-7
C-7
D-7
E-7
14:10
A-8
B-8
C-8
D-8
E-8
14:30
休憩(10分)
14:40
A-9
B-9
C-9
D-9
E-9
15:00
A-10
B-10
C-10
D-10
E-10
15:20
A-11
B-11
C-11
D-11
E-11
15:40
休憩(10分)
15:50
A-12
B-12
C-12
D-12
16:10
A-13
B-13
C-13
D-13
16:30
B-14
C-14
D-14
16:50
終了
 

 

 

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