基礎講習Aグループレポート

全体コメント

Aグループの出席者の多くは比較的業務経験の浅い職員が多く、業務経験が1年以内が25名(52%)で最も多く、2~5年が17名(35%)、8年以上が6名(12%)であった。ディスカッションは出席者48名を8人ずつ6グループに分けて進めた。
各グループとも議論を進める中で、自分の業務が大学全体機能の中でどのように位置づけられているのか、あるいは職員だけでなく教員を含めたコミュニケーションの必要性が議論された。また、業務自体のマニュアル化や学内組織の末端までとどく情報伝達の必要性や業務上の判らないことに対応するための情報の共有の必要性についても多くの意見が出た。全般的には縦割り組織を感じていること、経験を基に業務が確立していること等から派生する改善に向けた意見が多かった。

第1グループ 寸評【情報基盤の活用による学生サービスの向上】

大学のユニバーサル化が進む中で学生サービスの向上について、いろいろな方法が各大学で取組まれている状況がある。第1グループではこれらの取組について、大学業務の効率化と教職員や部署間の情報共有化を課題にして、具体的に学生サービス向上に向けた方法を議論した。そして、職員用ポータルサイトを利用した情報共有のほか、学生サービスの均一化や新人職員の道しるべとしての業務マニュアルやFAQを充実して、検索機能と合わせて新人職員でも質の高いサービスを提供できるように提案している。さらに、学生サービス機能を向上させる手段として学生同士のコミュニティの重要性やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用したヒアサポートなどの応用を提案している。

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第2グループ 寸評【ICT有効活用のために~環境整備とスキル向上~】

各大学で普及してきている、ICTツール(ポータルサイト、掲示板、シラバス、e-learning等)の活用には、学生や教職員全体での利用が必要であるが全員が利用しているわけではない。これら状況を「利用できる人・できない人」、「利用する人・しない人」のように区分して、このような状況の解決策として、講習会や初年次のガイダンスの活用、ポータルサイトを利用した学生と教員の双方向コミュニケーションになるような情報を掲載を提案している。このグループでは、ICT有効活用には環境整備のほか利用者のスキル向上が必要であるという認識がポイントになっている。

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第3グループ 寸評【つながり ~デジタルとアナログの共存~】

「つながり」をテーマにシステム構築以外にコミュニケーションの重要性を議論した。日常的な活動では、PDCAサイクルのチェックとアクションが抜けており、「やりっぱなし」になっている現状認識から議論に入った。その過程で、職員、教員、学生、また大学周辺の地域との間で、共通して「コミュニケーションが不足している」ことの認識が出来上がった。そして、コミュニケーション不足の問題解決に向けた職員間、教職員間、学生と職員間、地域と職員間の問題点とその解決手段いくつかの取り組みを提案している。特に、信頼関係の構築を前提としたコミュニケーションを確立しようとしている。

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第4グループ 寸評【大学を支える部署連携のための情報活用~組織の一体感、情報発信力の強化を目指して~】

業務を通じて大学や部署内で感じる問題点や課題を挙げながら、学内組織の情報伝達が事務組織の末端まで届いていない状況で、それらをを解消するために「職員ポータルサイト導入」導入を提案している。そして、職員も一元管理された情報にアクセスして情報の発信と収集を実現するようにできれば、部署連携のために活用できるとしている。このような認識は、参加者の年齢を考慮すると私学全般の実情を垣間見ているように感じた。その意味で、情報共有の難しさやその重要性を指摘しているので、若者たちのこれらの意見を重視する必要がある。

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第5グループ 寸評【「協働型・業務情報システム」とその活用の提案~Jimpediaでみんなを巻き込め!~】

現状業務の遂行で、あまりにも職員個人ごとの個性が出てしまう現象は、若くてモチベーションの高い職員にも悪影響を与えてしまうことがある。このような状況を打破するために「Jimpedia=協働型インタラクティブ業務マニュアルデータベース」の構築を提案している。データ入力や更新に新人職員を利用するなどOJTの効果も含めて、部署間や職員間での協働ができるように考えられている。そして、構築されたマニュアルデータベースを新人等が参照利用することで、安定した正確な業務提供を実現できるようにイメージしている。

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第6グループ 寸評【縦割り組織を情報で貫く!】

シングルサインオンなどの統合認証系を導入していない場合、部署間で利用しているサブシステムごとでログインID異なってしまう。知らず知らずのうちシステムの縦割り化が進み教職員間で共有すべき情報をすぐに利用できないことがある。ログインIDは統合認証などの仕組みで解消できるが、縦割り組織で構築されたシステムは、情報共有がしにくく作業効率が大幅に低下する。教職員が情報を共有できるポータルサイトを構築して、事務システムに教員のアクセスを可能にするなど、データの一元化やアクセスを制御しながら共有することを提案している。縦割り組織を情報で貫き水平の連携を目指すことを提案している。

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