社団法人私立大学情報教育協会
平成16年度第2回歯学教育IT活用研究委員会議事概要

機テ時:平成16年7月22日(木)午後3時から午後5時まで

供ゾ貊蝓Щ箴雍┿務局会議室

掘ソ仞兵圈Э生彊儖長、齊藤、小菅、森實、岡本、河合、千田、上村委員

  井端事務局長、木田

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 議事に先立ち、事務局より7月31日に開催される理事長学長等会議の概要及び会議テーマである大学教育への社会支援について説明がなされた。

 理事長学長等会議では河村文部科学大臣(当時)、文部科学省関係者、経済同友会関係者を迎え、教育面での産学官連携についての事例紹介および全体討議を行うことにしている。テーマの「大学教育への社会支援」については、今後大学教育を改善するためには社会の生きた情報を授業に取り入れることが必要であり、研究面のみならず今後は教育面においても産学官連携を積極化することを目的として考案されたものである。委員会としても、今後社会に求める教育支援体制や資料などを提言いただきたい。

 以上の説明に対して下記の意見があった。

  • 歯学教育では、例えば保健所や特別介護老人ホームでの研修、卒後の診療所研修、早期体験実習のように、各大学とも実体験に基づく教育を実施しているが、産業界との接点はあまり無い。医療技術、医療機器開発等の場面における連携はあるが、教育面よりも研究面の意味合いが大きい。
  • 医薬品の臨床研究の先端を把握するために、製薬会社との連携が考えられる。京都大学ではその目的で新しいコースを設置した。また欧米では製薬会社に勤務する医師の数が多いが、日本ではまだ普及していない。
  • 愛知学院大学では、学内にNPO法人を設置し、産業界、外務省から資金援助を受けて、早期体験実習として学生をアジアの医療後進地域に派遣しているほか、医療技術の提供を行っている。将来的にはネットワークを活用して、医療技術の教育を後進地域に行うことも計画している。
  • 電子カルテの教育利用は、産学連携の一つとも考えられるが、プライバシーを保護するために患者からの承諾を得る必要がある。
  • 歯学教育授業情報データベースについて

 今回、岡本、千田、河合各委員より授業情報が提出されたことに伴い、委員各位からの授業情報が出揃ったことから、今後はWebに公開し、委員会外の教員からの情報提供を求めることとしたが、各委員より提出いただいた情報もフォーマットの標準化が図られていないことから、員各位再度自身の担当される授業シラバスを神奈川歯科大学のシラバスフォーマットに基づき変更いただくことした。

  • 遠隔授業実験について

 河合委員より、本年1月に実施された愛知学院大学−大阪歯科大学間のリアルタイム遠隔授業の報告がなされた。この授業では、Apple社のichat avを用いて教室間の映像を双方向通信し、神原委員長と河合委員が相互に講義を行った後に、授業の理解度を把握するために河合委員自作による即時回答システムを用いて、小テストを実施した。なお、このシステムでは、選択式、択一式問題の出題、回答の即時集計、回答時間の設定が可能なほか、PCのOSに依存せずまた携帯電話から回答することもできる。なお、今回映像配信のためのネットワークはSINETを利用したが、今後実施大学の増加とより高画質高音質の動画音声を配信するために、Japan Gigabit Networkを利用することを計画している。また本年度中には東京歯科大学、大阪歯科大学、愛知学院大学の3大学での遠隔授業実施を計画している。

 以上の説明に対して下記の意見や質疑がなされた。

  • 一般のWebカンファレンスシステムを使用しても、今回と同様の実験は可能であるか。

⇒ おそらく可能であると思われるが、一般のインターネット回線で実施するのは難しいと思われる。1クライアント辺り300kbpsの帯域を確保する必要がある。

  • Webカンファレンスのホスティングサービスで、月額2500円程度で使用できるものあり、そのようなシステムをうまく使えば安価で実施できる。
  • Webカンファレンスのようにファイル共有やWebページの共有が可能であると、EBMの検索指導にも使用できる。例えば、pubmedに実際にアクセスして、検索方法のプロセスを実際に参加者に提示することが可能である。
  • コア・カリキュラムの項目を自大学の授業ではカバーできない大学もあると思うが、そのような場合にはオンデマンド授業や遠隔授業によって補足できるのではないか。
  • このような遠隔授業を正規授業に組み込もうとする場合、教授会に実施することの意味が問われる。委員会として、遠隔授業を実施することに意味や教育効果を整理検討する必要があるのではないか。
  • 自大学にある授業を遠隔で開講してもあまり意味はない。その場合には、大学間で教員同士が授業内容やカリキュラムの平仄を合わせ、学生の競争心を煽るような仕組みが必要である。あるいは、自大学に無い授業、例えば歯学分野であれば法学者による医事法に関する授業などは効果的であると考えるが、その場合にはバーターで授業交換する必要がでてくる。

以上を踏まえ、次回委員会では、他大学から受講を希望する授業科目や実施すべき遠隔授業のテーマ、及び遠隔授業の教育効果等改めて検討することとした。