社団法人私立大学情報教育協会
平成18年度第3回医学教育IT活用研究委員会議事概要

T.日時:平成18年7月20日(木)午後6時から午後8時まで

U.場所:私情協事務局会議室

V.出席者:内山委員長、中木、吉岡、高松、渡辺各委員、井端事務局長、木田

W.議事進行

(1)コア・カリキュラムを意識した教育の到達目標
  本項目の内容について自由討議したところ、下記の旨の意見があった。

○ コアカリは理想的なものではなく、あくまでもミニマムリクワイアメントである。絶対的なものでもないし、今後改訂される可能性もある。それ故、コアカリに限定すべきなのか、あるいはそれを見越した目標を書くべきか、議論すべき。
○ コアカリのほかにどのような目標があると言うと、イギリスやアメリカ、世界医学教育連盟等でそれぞれ到達目標を提示している。それらと内容を刷り合せていくことが、日本の医学教育の国際的通用性を高めることに通じ、事実そうすべきである。
○ なるべく平易な表現で、一読して主旨が把握できるような内容にすべき。

以上の意見を踏まえ、次回委員会までに吉岡委員に草稿を提出いただくことにした。

(2)教育現場での課題

 高松委員より、草稿について報告いただいた。詳細は配布資料を参照されたい。なお、本報告について意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

○ 2と3で内容が若干重複しているから、調整したほうが良い。
○ 課題解決法も含まれているが、課題だけに留めていただきたい。

以上の意見を踏まえ、高松委員には次回委員会までに原稿を加筆修正いただくことにした。
(3)教育改善のための授業開発・設計・運営の方向性

 内山委員長より、草稿について報告いただいた。詳細は配布資料を参照されたい。なお、本報告について意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

○ 1と2と3で内容が若干重複しているから、調整したほうが良い。
○ 分量を半ページ増やしていただきたい。
○ Tに限らず、臨床教育やアナログ型(ITを使わない)教育方法についても触れていただきたい。

以上の意見を踏まえ、内山委員長には次回委員会までに原稿を加筆修正いただくことにした。

(4)ITを活用した授業事例の紹介

@「患者データを用いた臨床医学教育への戦略的IT活用」
  渡辺委員より、授業モデル「患者データを用いた臨床医学教育への戦略的IT活用」について報告いただいた。詳細は配布資料を参照されたい。なお、本報告について意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

○ 各節の平仄を合わせていただきたい(事務局資料参照)。
○ 慶應の事例については、内部の方からも若干問題があるとの指摘がなされているが、ここでの取り扱いをどうするか。
→ エッセンスだけ取り入れるのでも構わない。(サラッと流す)

AEBM
  渡辺委員より授業モデル「EBMによる前臨床教育」について報告がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。なお、本報告について意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

○ 将来に向けての展望として、本モデルは非常に重要である。次回の報告書では、EBMがメインの事例足り得ると思うので、何らかの形で本モデルは残したい。
○ 統計の側面を若干薄くして、体験演習の側面を前面に出したほうがよいのではないか。
○ タイトルの「前臨床教育」を「臨床前教育」にした方が良い。
→ タイトルは、EBMによる臨床前教育

 以上の意見を踏まえ、渡辺委員には各モデルを加筆修正いただくことにした。

BITを活用した基礎医学学習モデル、ITを活用した学習モーチベーション向上モデル
  中木委員より、「ITを活用した基礎的知識の自習モデル」「ITを活用した学習モーチベーション向上モデル」について報告がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。

(5)IT活用に伴う課題
  渡辺委員より、「IT活用に伴う課題」について報告がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。なお、本報告について意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

○ 患者データの入手が困難になりつつある点も強調した方がいいのではないか。
○ 「(2)IT化教材の作成と活用」の上から5行目の「自学自習への利用と・・・異なる」という点の主張があまり明確ではないが。
→ 学生が利用する際に必要な教材と、教員が授業で使うのに必要な教材の質が異なる(学生に必要なのはまとまったコンテンツで、教員に必要なのは素材的・モジュール的なコンテンツ)点を主張している。

 以上の意見を踏まえ、渡辺委員には次回委員会までに原稿を加筆修正いただくことにした。

(6)その他
  参考文献の取り扱いについて意見交換したところ、前回と同様にリストは付けないこととするが、必要に応じて文中に括弧付けにより紹介することにした。