モバイル利用に対応した無線LAN環境、教育での高機能携帯端末(スマホ、iPadなど)の大学、短期大学での活用事例について以下に情報提供された内容を紹介する。

平成25年4月                      
大学情報システム研究委員会

北海道情報大学

   iPadを利用した学内無線LAN環境を構築中で、平成25年4月から順次活用を予定している。
   無線LANの環境は、校舎棟1棟の全12講義室に無線LANのアクセスポイントを設置し、ここで授業のツールとして利用することを計画している。また、教室以外にも無線LANのアクセスポイントを40箇所に設置して時間外での利用も可能にしている。
  25年度の対象は、経営情報学部システム情報学科の1年生全員で、英語、数学などの基礎教養科目、ポートフォリオによる生活指導、eラーニングシステムの利用などを計画している。
  今回は、文科省の「H24私立大学教育研究活性化設備整備事業」補助金で「主体的な学びへ導くためのICT環境構築モデルの開発」プロジェクトを立ち上げた。システム情報学科の1学科分のiPadを大学で購入し、前期中は学生に貸与して利用状況を調査・検討することで、その後の展開を再構築することを予定している。
  次年度は、全学科の新入生全員を対象とする予定だが、貸与形式にするかは未定。個人所有の端末に関しては、共通した端末設定ができないため対象としてない。ただし、学内の無線LANは利用可能にしている。

筑波学院大学

  無線LANを学内の一部で構築しており、授業で活用している。
  また、androidの携帯端末を学生に支給して、授業でゲームやロボットを動かすプログラミングに活用している。

桜美林大学

   ビジネスマネジメント学群の平成24年度新入生から、iPadを支給し「社会人基礎」の授業で、この様なツールで有益なことと何が問題なのかを様々な場面で学修させている。
  また、無線LAN(Wi-Fi)サービスを学内ほぼ全ての建物で提供している。

白梅学園大学

  無線LANを学生が利用して、Webやメールなどにアクセスできる環境を構築している。今後、今後、学生用システムの更新にともない、授業での積極的な活用が期待される。

東京女子医科大学

  無線LANは大学内の一定の場所で、登録したパソコンのみ学内LANに接続できる環境を提供している。ただし、個人所有のスマートフォン・iPad等は利用の対象外としている。

早稲田大学

  ICTを活用した新たな教育・学習方法(スタイル)を実現するためのシステムおよびコンテンツの開発や環境整備を行っている。具体的には、モバイル機器への対応(モバイルラーニング)やモバイル向けアプリケーション(WASEDA Mobile)の取り組み、無線LAN環境の整備を実践している。

神奈川大学

  工学部総合工学プログラム(募集定員90名)の入学者全員にiPadを配布(無償貸与)し、講義・実習科目、学生生活や教員とのコミニュケーションに活用している。大学内では無線LAN(Wi-Fi)が利用できる。

金沢学院大学

  無線LANの環境を全学で構築しており、利用に関しては登録制とし、ノートPCなどインターネット接続してゼミ等で活用している。また、高機能携帯端末(スマートフォン)に関しては5GHz帯を利用した専用回線を設けている。
  経営情報学部では、ビジネス活用を目的とする高機能携帯端末の利用について、講義・演習で取り上げている。高機能携帯端末は学生に助成金を付けて購入させているが、個人所有の使用も機種により認めている。

福井工業大学

   無線LAN環境を学生の自学自習スペースとラーニングコモンズで整備している。
  ラーニングコモンズは、グループ学習、個人学習、パソコンによる作業、プレゼンテーションなどあらゆる学習活動に対応できるスペースとして、学生同士がコミュニケーションをとり、議論しながらグループワークを行っているが、授業でも利用している。無線LANは、個人所有のパソコンで情報収集やレポート作成、プリンターでの印刷に活用している。
  また、自学学習スペースとしてキャリアセンター、学生ロビー、図書館、学園レストランなどで無線LANの利用を可能にしている。

聖隷クリストファー大学

  一部の教員が高機能携帯端末を利用して、教材を無線LAN経由でプロジェクターに表示するなど授業で活用している。
  また、学生個人のパソコンは利用申請をすることで、ぼぼ全学で無線LAN接続ができるようにしている。

名古屋学院大学

  クリッカーの機能をスマートフォンで実現するアプリケーションを開発し、授業でクリッカーアプリの活用を推進している。また、アプリはLMS と連携しており、送信された回答データで多面的な分析が可能となる。

京都産業大学

  学内ほぼすべての建物において無線LANの環境を構築しており、特に電子掲示板「POST」や学習支援システム、Webメールで活用がされている。

高松大学

  一部の教室に無線LAN設備を構築し、多目的ホールや図書館ホール等のラーニング・コモンズにスマートフォン用Wi-Fi(ワイファイ)のアクセスポイントを設置している。また、一部の授業で議論を活発化するためにインターネット検索をさせている。