平成30年度産学連携事業「社会スタディ」の開催概要報告

. 開催目的

 日本は、社会が抱える課題を克服する課題解決の創出国として自ら新たな成長分野を創り出し、チャレンジしていくことが求められています。その源は個人一人ひとりの力に負うところが大きく、とりわけ未来に立ち向かい、自ら切り拓く高い志と意欲を持った若者の力に委ねられています。この社会スタディでは、ICTを活用してイノベーションに取り組むことの重要性に気づいていただき、早い段階から発展的な学びが展開できることを期待して開催します。

. 開催日時・場所

日時:平成31年2月14日(木) 午後12時30分〜午後5時15分(受付開始12時00分)

場所:株式会社 内田洋行 ユビキタス協創広場 CANVAS  東京都中央区新川2-4-7

. 参加申し込み

会場参加者、60名であったが、当日参加者は50名、ネット参加者106名 合計156名であった。

. 開催内容の報告

1. 参加者について

  1. (1) 会場参加
    1. 会場参加者申し込みは24大学60名であったが、交通事情、インフルエンザ等で10名が欠席し当日の参加者は23大学50名となった。
    2. 参加者の構成は、大学1年生34%、2年生66%、男性54%、女性46%、学部別では理工系学部36%、経済・経営31.3%、メディア・コミュニケーション系14.6%、人文系12.5%などであった。
  2. (2)ネット参加
    1.  .優奪隼臆端埒修傾みは20大学113名であったが、7名の欠席連絡があり、106名となった。
    2. ◆〇臆端圓旅柔は、大学1年生76.5%、2年生23.5%、男性25.5%、女性74.5%、学部別では理工系学部10%、経済・経営11.6%、家政系8.1%、ディア・コミュニケーション系4.5%、人文系4.5%などであった。
    3. 京都橘大学(63名)、新潟経営大学(11名)、椙山女学院大学(8名)では、教員の協力により多数の学生が参加した。

2. 有識者からの情報提供について

 有識者から、以下の視点で情報提供が行われた。

  1. (1) 「超スマート社会(サイバーと現実の空間が高度に融合)で求められる学び」
    大原 茂之 氏 東海大学名誉教授 株式会社オプテック 代表取締役会長

    IoT、AI、ロボット、ビッグデータ等による第4次産業革命が進行することで、創造的破壊型のイノベーションが今後ますます進展することが予想される。
    これからは、経験や暗黙知から導き出す知的活動もAI化されて行くことから、卒業後の社会はさらに変化し、従来の経験則や専門性だけでは通用しなくなる。こうした時代に必要なのは、知識の量や与えられた課題をこなす能力ではなく、様々な条件の中で自分たちの解を模索する思考力と実践力を通じて社会を変えていく力が必要になる。そのためには、日常の学びの中で「世の中の新しい価値観を理解し考える感性」、「データを収集し活用する力」を意識して取り組み、身に付けることが重要であることが紹介された。
    動画  情報提供資料
  2. (2) 「AIを活用した価値創造の可能性」(2)「AIを活用した価値創造の可能性」
    永井 浩史 氏 富士通株式会社 AI基盤事業本部 AIフロンティア事業部部長

    人工知能(AI)は進化しており、2045年には人類の知能を超える転換点(シンギュラリティ)を迎えるともい われている。大事なことは、AIに支配されるのではなく、人の知恵を増幅して想定外を考えるツールとしてAIと共存・共創することである。それには、10年先・20年先の社会を考え・予測し、そこから近未来を考え、現在を考えてイノベーションに取り組む「Back Casting」の考え方が大切である。もう一つは、仮説を立て、現場を見て、デザイン(やってみて)、コンセプトを検証する「Design Thinking」を身につけてほしい。「未来洞察力」と「場のデザイン力」を組み合わせることが「AIを活用した価値創造に必要な思考のフレームワーク」であることが紹介された。
    動画  情報提供資料
  3. (3) 「若者のセンスが社会を変える」
    鎌田 富久 氏 TomyK Ltd代表 株式会社ACCESS 共同創業者

    なぜ、若者のセンスでスタートアップが必要なのかと言うと、インド、中国、米国などでは新しい発想でのイノベーション、チャレンジ、スタートアップ(起業)が桁違いの生産性向上と新たな消費や生き方を生んでいる。
    しかし、日本では、まず事業計画から始まり、意思決定が遅く、高コスト、低生産性、リスクに挑戦しない体質が強い。日本を変えていくのは、従来の組織や事業にとらわれない破壊型のイノベーションにチャレンジする若者であり、若者のセンスとチャレンジが必要である。
    起業家への道は「やりたいことを見つける」、「仲間を集める、全力で取り組む、失敗しながら学ぶ」ことであり、そこからチャンス、資金、人材、組織ができ成長していくので、学生時代にソフトやアート、地域活動、ボランティア、バイトやインターンなどにチャレンジし、失敗を通じて学び方を変えることが大事である。
    動画  情報提供資料

3.情報提供に対する参加者の反応

 情報提供を受けた後、学生に気づきを働きかけるために質問を求めたところ、活発な質疑応答が行われた。
情報提供に対して,自分の意見を持ち批判的に捉える学生の質問も見られ、参加学生の高い意識が確認された。

4.気づきの整理と発展

 3名一組のグループを構成し、「ICTを活用して未来社会にどのように向き合うか」について、個々の学生がイメージする考えや夢を意見交換した。どのグループも熱心に議論が交わされており、学生一人ひとりに何等かの自信を持たせることができたように見受けられた。また、最後に各グループのまとめと成果を代表に3分程度発表させたところ、本質的に問題を捉えた意見もあり本事業の成果が感じられた。

5.学びの成果について

 参加者は、学びの成果としてA4サイズ1枚程度の学びの成果物を各自作成して報告することにしており、報告された成果物を審査し、3月末頃に「修了証」を発行する。優れた内容については「優秀証」を発行し、本協会のWebを通じて広く紹介することにしている。

. 参加者の内容

大学参加者数

. プログラム概要

12:00 12:00〜12:30 受付開始
12:30
12:40
開会挨拶
社会スタディの進め方について
12:50 1.有識者からの情報提供、質疑応答、意見交換
(1)「超スマート社会(サイバーと現実の空間が高度に融合)で求められる学び」
※知識の量や与えられた課題をこなす能力ではAI に勝てない。様々な条件の中で自分たちの解を模索する思考力・実践力を通じて社会を変えていく学びの必要性を紹介する。
大原 茂之 氏 東海大学名誉教授 株式会社オプテック 代表取締役会長
13:45 (2)「AIを活用した価値創造の可能性」
※なぜAIが必要なのか、背景・要因を認識しないとAIに踊らされてしまう。人間の知識・知恵を増幅するツールとした新たな価値創造について紹介する。
永井 浩史 氏 富士通株式会社 AI基盤事業本部 AIフロンティア事業部部長
14:40 (3)「若者のセンスが社会を変える」
※企業という組織で活躍するのみでなく、自らチャレンジして価値創造を目指す方法として起業という選択肢も重要であることを紹介する。
鎌田 富久 氏 TomyK Ltd代表 株式会社ACCESS 共同創業者
15:35 (休憩) 15:35〜15:45
15:45 2.気づきの整理と発展
気づきの整理と発展のためのグループ討議(15:45〜17:15)
グループで「ICTを活用して未来社会にどのように向きあうか」について考える
17:12
17:15
閉会挨拶
閉会

. 会場の風景


1.全体風景


2.「超スマート社会(サイバーと現実の空間が高度に融合)で求められる学び」大原 茂之 氏


3.「AIを活用した価値創造の可能性」永井 浩史 氏


4.「若者のセンスが社会を変える」鎌田 富久 氏


5.気づきの整理と発展(グループ討議)


6.グループ討議の発表 

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